栽培年数6年目の高麗人参

高麗人参の栽培は長い年月を必要とします。
高麗人参の価格が比較的高いのは、栽培にかかる年数と手間を考慮した結果でもあります。
栽培年数が6年目の高麗人参は最も高級で優れた薬効が認められています。

高麗人参の栽培期間と階級

高麗人参は1年から6年目まで、栽培年数により階級が分かれています。
6年目の高麗人参が最も高級で6年根と呼ばれています。
この理由は、高麗人参の成長の過程において6年目が成長のピークに達するためで、有効成分が最大限含まれるからです。

6年以上経つと組織が老化し固くなり栄養価値が下がります。
また3年以内のものは薬効があまり期待できません。
高麗人参は栽培されている土地の栄養分をすべて吸収してしまうため、収穫後10年間は同じ土壌が使えないといわれています。
それだけ6年根には薬効がぎっしりと詰まっているという証です。

6年根の高麗人参の特徴

特有成分のジンセノサイドの含有量が最も多い

6年根の高麗人参は、有効成分のサポニンの一種、ジンセノサイドが最も多く含まれています。
ジンセノサイドの含有量が高麗人参の質を決定します。
研究によると、高麗人参の根の太さとジンセノサイドの含有量は比例するという結果も出ています。
このことからも、より大きく成長した6年根は4年根よりもジンセノサイドを多く含む高品質の高麗人参であるといえます。

ジンセノサイドは人参サポニンとも呼ばれ、高麗人参に含まれる特有のサポニンです。
ジンセノサイドは強い抗酸化作用があり、血管を拡張し血行を促進します。
そのため冷え性の軽減、生活習慣病の予防、ストレスの軽減、更年期障害の改善などの効能があります。

サポニン以外の成分も多い

高麗人参はサポニンのほかにも多くの有効成分を含みます。
それらは多糖体、フェノール系、アルカロイド、アミノ酸、ビタミン、ポリアセチレン系などです。
これらの成分を最も多く含む高麗人参が6年根です。

6年根の高麗人参の最も効果の高い加工方法

一番質が高いとされている6年根の高麗人参ですが、効果的に摂取するためには、紅参という加工方法を施されたものを選ぶと良いといわれています。
紅参に加工することにより、6年根の有効成分がさらに増加します。
紅参は、高麗人参を皮のまま蒸し乾燥させ、水分を14%以下にしたもので、長期保存ができます。

紅参に加工する過程で、加工前には含まれなかった種類のサポニンが作られることがわかっています。
高麗人参の6年根を紅参に加工したものが、高麗人参の中では最高級品で、最も高い薬効を備えています。

このように6年根の最高品質の高麗人参を栽培するのは容易ではありません。
技術の進歩と共に土壌の改良も進み、高麗人参の栽培サイクルもいくらかは短くなっているようです。
とはいえ一旦収穫が終われば、次の作付けまで10年以上の年月を要します。
高麗人参はとても価値の高い、貴重な植物であることは間違いありません。
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