高麗人参の成分を学ぶ

高麗人参は美容と健康増進のため、長年にわたり中高年の人々を中心に高い人気を保ってきました。
近年はドリンク剤などに配合された製品が販売された影響もあり、若者にも人気が高まっています。
そんな高麗人参にはどんな成分が含まれているのでしょうか。
高麗人参の成分について学んでみましょう。

高麗人参の成分

高麗人参は特有成分のサポニン群のジンセノサイド、たんぱく質、アミノ酸、ペプチド、アルカロイド、炭水化物、脂質、ビタミン、水分、ミネラル類を含みます。

文部科学省発表の七訂食品標準成分表には高麗人参の栄養成分の記載がないため、各栄養成分の含有量については不明です。

高麗人参の成分の中で注目されるのがサポニン群のジンセノサイドという成分です。
ジンセノサイドは高麗人参の特有成分で、根の部分に多く含まれています。

サポニン群のジンセノサイド

サポニンとは?

サポニンは植物の根や茎、葉などに含まれる苦みや渋みの原因となる物質で、高麗人参をはじめ、黒豆、大豆、桔梗、アマチャヅル、田七人参などにも含まれています。

サポニンは植物により種類や働きが異なり、高麗人参に含まれるサポニン群はジンセノサイドと呼ばれ、高麗人参の数々の効果効能は、この成分の働きによるところが大きいと考えられています。
高麗人参のサポニンは、これまでに約30種類の化学構造が認められています。
高麗人参はほかの植物に比べ、非常に多くのサポニンを含んでいます。

サポニンは多量に摂取すると毒性が出るといわれていますが、高麗人参に含まれるサポニンは毒性がなく、長期的に安心して摂取ができます。

ジンセノサイドの効果

サポニンは一般に抗酸化作用が強く、活性酸素を除去し、老化を防止する効果があります。
ジンセノサイドも強い抗酸化作用を持ち、老化防止、血管拡張、血液の流れを良くし、動脈硬化を予防する働きがあります。

ジンセノサイドは糖や脂質の代謝を促進して脂質異常症や糖尿病の予防に働き、炎症を抑制、ストレスを軽減し、精神の安定に寄与します。
また、更年期障害の症状である冷え性、頭痛、肩こり、精神不安などを軽減します。
ジンセノサイドは癌細胞が増殖するのを防ぐ働きもあり、近年注目を集めています。

サポニン以外の有効成分

アルカロイド

高麗人参のサポニンに次いで注目したい成分はアルカロイドです。
アルカロイドは植物に存在する窒素を含んだ塩基性の成分のことで、強い毒性があるものが多いです。
アルカロイドでよく知られているものとしてニコチン、モルヒネ、コカイン、カフェイン、ソラニンなどがあります。
毒性があると同時に、少量では有益な働きもあるため、主に医療分野で使用され活躍しています。

高麗人参に含まれるアルカロイドの量は少量で、免疫力を高め、抗ストレスに作用します。
そして活性酸素を除去し、老化を防止する効果も期待されます。

アミノ酸

高麗人参はアミノ酸のアルギニン、チロシン、アラニン、グリシン、セリン、グルタミン酸、プロリンを含みます。
アミノ酸は体を構成するたんぱく質の最小の単位で、皮膚、内臓、髪の毛、骨などの合成に重要な役割を果たします。

高麗人参に含まれるアミノ酸の中でも特にアルギニンは免疫細胞を活性化し、免疫力を高める効果があります。
アルギニンは男性の精力増強や疲労回復の効果も期待されます。
アスパラギン酸にも疲労回復の効果があります。

ペプチド

ペプチドはアミノ酸が複数結合したもので、アミノ酸の働きをより効果的にする特徴があります。

ビタミン、ミネラル類

高麗人参はビタミンB群などの水溶性ビタミン類とカリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルを含みます。
水溶性ビタミン類は疲労回復、風邪の予防など、ミネラル類は便秘の改善や、むくみの解消に効果があります。

健康増進に理想的な高麗人参の有効成分

高麗人参は疲労回復効果が高く、疲れている現代人の身体と心を癒す助けになる成分を豊富にバランス良く含んでいます。
長い歴史が証明する高麗人参の薬効を是非一度、体験してみませんか?
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